補聴器プラザ小田原 ブログ

インサートイヤホンによる聴力測定を導入 (金, 19 4月 2024)
  当店では「インサートイヤホン」による聴力測定」を導入しました。 通常はヘッドホンによる聴力測定を実施しているところがほとんどだと思います。 では、なぜイヤホンなのか? その理由はズバリ、「より正確な測定結果が得られるから」   実はインサートイヤホンは、ヘッドホンと比較してノイズの影響を受けにくいのです。 ヘッドホンのほうが耳を覆うので雑音が入らないような気がしませんか? 実際は違います。 画像の黄色い部分が耳栓になっていて、しっかり耳道を塞ぎますので騒音のある環境でも影響を受けにくくなります。 ヘッドホンの場合は、ちょっとした位置のズレや、女性の場合で髪の毛が挟まってしまうなどの影響で測定結果にズレが生じます。 また、外部の雑音の影響もヘッドホンによる測定のほうが大きくなります。   実際に同一人物の測定結果を比較してみましょう。   通常測定室は30dBA程度のノイズしかありませんが、あえて50dBAの広帯域ノイズを出して測定しました。   まずはヘッドホンによる聴力測定結果 125HZ~500HZの低域が下がっていることがわかります。     次に同じ条件下でのインサートイヤホンによる結果 これは雑音のない通常の環境での測定結果とほぼ変わりませんでした。   低域でおよそ20dB程度も測定結果に開きが出てしまいました。 これでは補聴器の調整にも大きな影響が出てしまいますね。   聴力測定結果に応じて補聴器の調整が行われるわけですから、測定結果にズレがあったら・・・・ 測定の精度は大事ですよね。    
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なぜこのような調整に?? (Mon, 25 Dec 2023)
  本日相談に来られたお客様の補聴器の出力特性を実耳測定したグラフ。 実耳測定とは補聴器を装用した状態での、鼓膜面上での出力特性のことです。   この方の主訴は、補聴器をしてもよく聞こえない。不快な聞こえ方。 ということでした。 残念ながら当店で扱いのないメーカーでしたので、調整はできませんので、せめてどのような調整になっているか確認した結果がこれ。 説明すると、1kHz~1.6kHz付近にピークがあって、そこだけやたら出力が高いが、その他は山型になっていて出力が低い。 故障なのかと思ったが、反対の耳も同様の調整なので意図的と思われる。 補聴器入れた方がかえって聞こえにくいのではないかとさえ思える。 私の想像では、キンキン響くと言われて高音域を下げ、次に車の音やら周囲の騒音がうるさいと言われて低音域を下げた結果こうなったのではないかと思うのですが・・・・   何度も通ってるが一向に聞こえが改善しない。 行く度に対応者が変わる。 などの不満を訴えておられましたが、正直まぁそうだろうなと思いました。 買い替えずとも、適切な調整で改善できると思いますと伝えましたが、購入した店舗については、もはや信頼をなくしてしまわれた様子でした。 チェーン店などにありがちですが、担当者がコロコロ変わるというのは社員が安定しない、ということは経験の長いベテランが少ないとも受け取れます。新人が調整しようが、ベテランだろうが補聴器購入価格に違いがないわけなので、お客さんにとっては迷惑な話ですね。 社員が長続きしないのは、経営幹部たちの責任だと思いますよ。 やたら店の数を増やして利益を追求するのは自由ですが、そうなると、人材不足の世の中ですからどうしても質の低下が危ぶまれます。 お客さんを犠牲にしないよう心がけたいものです。
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耳垢塞栓による聴力低下 (Tue, 18 Jul 2023)
  上の図は聴力測定結果を表した「オージオグラム」と呼ばれるものです。 赤が右耳、青が左耳の測定結果。   右は、ほぼ10~15dBに収まっているので正常なきこえと言えます。 左は30~40dB程度の軽度難聴になっています。 この程度の難聴レベルですと、補聴器はまだ必要ないと感じる方も多いのではないかと思いますが、実際は結構聞こえづらくてストレスを感じます。     実はこれ、今日の私自身の聴力。 本来は右と同等の聴力なのですが、先日プールに入った際に耳に水が入ってしまい、溜まっていた耳垢が湿って膨張して塞がってしまったのでした。 恥ずかしながら、「耳垢塞栓」です。お客様に気をつけてと言っている自分がなってしまったという・・・・ 定期的に耳鼻科受診しなければダメですね。 特にお子さんは、プールの授業が始まっているようですので気をつけましょう。   普段の聞こえが突然20dB低下すると、この程度でも結構聞こえなくなった感覚があります。 今日は早めに閉店して耳鼻科受診します。
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