当店に相談に来られるお客様で、最も多いパターンがご家族（主に息子様、娘様）が親御様を連れて来店するケース。
これまで何度となく補聴器を勧めてきたけれど、ご本人が拒否してなかなか前に進まなかったものの、
年月を経てようやく本人も重い腰を上げて来たというような事例が多いですね。
正確にデータを取っていませんが、このようなパターンでは、私の記憶する限りにおいて、
ほぼ９割程度の方が実際に使い始める決心をして頂いているのではないかと思います。
そして、ご家族から、「もっと早く使っていればよかったね。」という言葉が出てくるのが定番のようになっています。
1人で決心して来店される方の方が、逆にやはり使うまで踏み出せない人が多いかも知れません。
なぜ、なかなか補聴器の使用に踏み出せないか・・・・
色々な理由があるでしょう。
補聴器そのものを信用していない・・・（買ったけど役に立っていない、雑音が酷いなどの噂をよく聞くから・・）
自身の聴力低下、加齢による体の変化を認めることに抵抗がある。（周囲に見せたくない・・）
などが主な理由でしょうか・・
人は誰でも変化に抵抗があり、現状維持を望む傾向があります。
「現状維持バイアス」などと言われる事もありますが、何か新しいことを始めることで得られる利益よりも、
それによって生じるかもしれない不利益ばかりが気になってしまうことがあります。
例えば、ネット回線の料金プランなどの営業電話がよくかかってきます。
「今のプランより安くなります」と言われても、何となく面倒くさいとか、何か怪しい・・などの心理が働き、
合理的な判断よりもまずは現状でいいや、と判断してしまう。
よくある事ではないでしょうか。
そのようなハードルを越えるため、補聴器販売店はよく無料貸し出し制度などを実施しています。
１～２週間の無料貸し出しサービスが多いですね。
通販でも10日間無料お試しなどのサービスをやっていますが、あれらは下手な鉄砲数撃てば当たる作戦。
最初からある程度の返品数量を計算に入れた「商売」ですね。
当店の場合は、１ヶ月の貸出期間を設けています。
そして、貸出期間中でも調整対応や機種変更しての貸出延長などを実施しています。
最初の測定から、カウンセリング、調整対応までしっかり時間をかけて行っていますので、サービス料金として￥3,000だけ頂戴しております。
無料ではなく、3,000円頂いているのは、それに見合うサービスと自負しているからです。
このお試し期間によって、使い始める事に対する不安要素を払拭して頂き、決心につながっていると思っています。
ここで不安要素を払拭できない方は、結局無理に使い始めても使わなくなってしまう確率が高く、
その後さらに使用から遠のいてしまうことでしょう。
時間をかけて、納得のいく説明を心掛けておりますので、ご家族の聞こえに不安を感じておられる方は是非ご相談ください。
「もっと早く使っていれば良かったね。」
この言葉を聞くために、日々努力しております！